エンテロウイルスD68による重篤な喘息様の病態で集中治療管理を要した小児例―東京都
(速報掲載日 2024/10/30)
はじめに
エンテロウイルスD68(EV-D68)は1962年に初めて分離され、2014年以降の流行ではEV-D68による重篤な呼吸器感染症の増加が注目され、また急性弛緩性麻痺(AFP)または急性弛緩性脊髄炎(AFM)の増加との関連も示唆されている1)。本邦においても喘息様患者や、複数例のAFP・AFMの患者から本ウイルスが検出された事例が報告されている2)。今回、同時期に重症喘息発作で集中治療管理を要した小児の2症例からEV-D68が検出されたため報告する。