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水痘ワクチン定期接種化後の水痘発生動向の変化~感染症発生動向調査より・2021年第26週時点~

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国立感染症研究所
2021年9月1日現在
(掲載日:2022年1月13日)

水痘は水痘帯状疱疹ウイルス(varicella-zoster virus:VZV)の初感染の病態である。発熱と全身性の水疱性発疹(様々な段階の発疹が混在)が主症状であるが、多くの合併症が知られており、成人や妊婦、免疫不全患者等は重症化のリスクが高く、時に致命的となる。更に水痘罹患後、脊髄後根神経節等に潜伏感染したVZVが再活性化することで帯状疱疹を発症する。

水痘はワクチンで予防可能な疾患である。2012年に日本小児科学会からも水痘ワクチンの1–2歳で2回接種の推奨が出され、さらに2014年10月1日から定期接種対象疾患(A類疾病)となった。接種対象者は生後12–36か月に至るまでの児で2回の接種を行う(2014年度は生後36–60か月に至るまでの児にも1回接種の経過措置がとられた)。2021年10月1日時点で、2回の定期接種機会が得られた世代の最年長は9歳を迎えることとなる。

感染症発生動向調査における水痘に関する2つのサーベイランス報告状況に基づき、水痘ワクチン定期接種導入後の国内発生動向を報告する(2021年9月1日暫定値)。


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