2019年12月、中華人民共和国湖北省武漢市において確認され、2020年1月30日、世界保健機関(WHO)により「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」を宣言され、3月11日にはパンデミック(世界的な大流行)の状態にあると表明された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、2020年7月29日15時現在、感染者数(死亡者数)は、世界で16,643,683例(659,079例)、190カ国・地域(集計方法変更:海外領土が本国分に計上)に広がった。
国内では、厚生労働省からの報道発表によると、2020年7月29日0時現在、新型コロナウイルス感染症のPCR検査陽性者31,901例、死亡者1,001例と報告されている。PCR検査実施人数は765,346例であった。
本稿では、2020年2月1日に新型コロナウイルス感染症が指定感染症となった以降、第30週(2020年7月29日)までに感染症発生動向調査(NESID)へ届け出られた25,873例(患者22,578例、無症状病原体保有者3,261例、感染症死亡者の死体34例)(以下、症例という)に関する記述疫学および予備的なリスク状況について解説するものである。なお、本症については、サーベイランスシステムが届出に対応可能となった以降に届け出られ、第30週時点でも届出を継続している自治体からの情報のみ反映されていることから、国や自治体の報道発表情報と必ずしも一致しておらず、注意が必要である。すなわち、以後の情報はNESIDに届け出られた症例全体の内訳であり、また、自治体による確認が行われていない報告は含められていない。 |
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IDWR 2020年第30号<注目すべき感染症> 国内における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の状況
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